お米プロジェクト

昔ながらの『れんげ農法』を再現:神気満ちる田んぼ 『あゆみ農園』/長野県中川村

安心安全な美味しいお米を、求めている方に広く届けたい

半農半大工で“あゆみ農園”を営む坪内さんは「なぜ、大工もしながら大変な思いをしてまで自然栽培にこだわる?」の問いに笑顔で即答した。

「安心安全な美味しいお米を、求めている方に届けたいからです。」

坪内さんの田んぼがあるのは、長野県中川村。
中川村は『日本で最も美しい村連合』に入る、自然に溢れた里山風景のある小さな谷あいの村。
人口4,700余人、中央アルプスと南アルプスの双方に囲まれ、中心には雄大な天龍川が流れる。
大自然に抱えられた風の谷にその村はある。

その村でただ一人、昔ながらの農法である“れんげ農法”を用いて、愚直なまでに自然栽培米を作る人。
それが坪内一雅(つぼうち かずまさ)さんだ。

坪内さんのルーツは愛知県。
実家が半農半Xだったという彼は、東京で大工の修行をし、奥様と結婚しお子さんが生まれ、奥様の実家がある中川村へ越した後、自然と今の半農半大工というスタイルに落ち着いたという。

お子さんは4人。お孫さんは4人。「まだまだ孫は増えます」と顔をほころばせ笑う。

「自然栽培は草との向き合い方が本当に大変です。人手が全然足りない。販路を開拓するのも、時間も人手もアイデアも足りず、最終的には飼料米として販売するという選択をせざる得なくなる。試行錯誤の連続で一筋縄ではいかないけれども、それでも自分の中にある思いを形にしたら、自然栽培だった。」

(あゆみ農園 坪内一雅さん)

昔ながらのれんげ農法

れんげ農法は名前の通りれんげの花を活用した農法で、戦前では全国で一般的な農法だったそうだ。
秋、稲の恵みを刈り取るかどうかの時期にれんげの種を撒き、冬~春、田植えをするその直前までれんげに働いてもらう。れんげは、田んぼに鋤きこまれるその瞬間まで、春にはかわいらしい花を一面に咲かせながら、土の中で粛々と自分の役割を果たす。窒素を土壌に固定し、自身も発酵し、田んぼに稲の肥料となる恵みをもたらす。

戦後、化学肥料の活用が活発になり、その昔ながらの自然農法は廃れていった。

筆者 「れんげ農法に対して、周囲はどういった反応を?」
坪内さん「蜂がね、来るんです。この辺は養蜂している方もいるから、そういった方に喜ばれていますよ。」

そうか、ただ化学肥料や農薬を使わないというだけでなく、自然の大いなる循環の中にあるのがれんげ農法なのか、と妙に腑に落ちた。

(写真:古代米を交えた《混色米》。古代米は生育の勢いが違う!)

多種多様な種類を栽培する、鮮やかな田んぼ

坪内さんの田んぼは、実にバラエティに富んでいて賑やかで鮮やかだ。
田んぼに対してそのような表現をするものなのかどうかわからないが、その風景を言葉にするとまさに
『バラエティに富んでいて賑やかで鮮やか』なのだ。

コシヒカリなどのおなじみの品種の他、黒米や混植米、もち米など、同じ田んぼの中に背丈も穂の色も違う多様な種類が共生している。

もち米の品種は、1500年前からあると言われる在来種「白毛餅(しらげもち)米」。
白毛餅米は、南信州伊那谷だけにわずかに残る貴重な古代米で、大相撲の土俵に使われる“わら”は、この品種に限るという。

取材した8月は、古代米黒米も力強く黒い穂をつけ始め、その傍らで黄金のコシヒカリが輝き、その後ろにはひときわ背の高い白毛餅米が悠然と佇んでいた。田んぼのどこを見ても、少しずつ色や背丈が違う。
本当に鮮やかな田んぼだった。

坪内さんのボルテージが最高潮になったのは、混植米の話を伺っている時。
混植米とは、種もみの時から違う品種を混ぜて一緒に植える栽培方法で、収穫してから種類を混ぜるブレンド米とは一線を画する。
坪内さんの混植米は30以上の種類が混ざる、混植米の中でも珍しいほどに多種だ。
「混植米は原種もち米系が多いので、玄米で炊いて、冷めてもおいしいんです。本当はもっと混植米を作りたい。もっとたくさんの方に知って食べてほしい。」

実際に、つい先ほどまで冷蔵庫に入れてあったという混植米ご飯を試食させてもらった。

なるほど、確かに色んな色のお米が混じっていて、赤飯とも黒米ともいえる色味。冷ご飯のパサパサは全く感じず、冷たくてももっちりしていて、ずっとほのかな甘みが口に残ってくれる。
これはおいしい、欲しい、とすぐにその場で少し譲ってもらった。

「本当はもっと混植米を作って食べて頂きたいんです。だけど、なじみが薄いものは売れにくい。最終的に飼料として販売するいう選択をせざるを得なくなってしまう。だから、増やしたくても増やせないのが現状です。」

(写真:あゆみ農園のイベントにて。れんげの種まき指導をする坪内さん)

ワークショップを通して、お米を知ってもらいたい

坪内さんは、「ワークショップをしてお米を知ってもらいたい」という話を何回もされた。

自然栽培米は、一般人に受け入れられるにはいろんなハードルがある。
自然と共に育てるお米は味も毎年変わり、カメムシが舐めたお米には黒い筋が入る。

そういったことを知っていれば多少の黒い筋があろうが何の躊躇もなく口にできるのだが、農薬を使い虫を拒絶し、完璧に色選別された白いお米を食べ慣れている方にとっては、少しでも黒いものがあったり味のばらつきを感じると『不良品』の評価になってしまうこともあるという。

「それが悪いとかではなくて、ただ知らないだけだと思うんです。実際に田んぼに来てもらって、こういう風に育てているとか、こんなこともあるんだよとか、そういうお米に関する知識を体感と一緒に持ってもらえれば、自然栽培をする農家にとっては助かります。」

「春、田植え直前の田んぼで、大人も子どもも泥遊びをしてもらったら楽しいと思う。」
「田植えや草取りも一緒にして手伝って体験してもらえたら」
「収穫前の時期に、れんげの種まき体験を宿泊付きで計画している」
「お祭りみたいにしたいよな」

坪内さんの田んぼを手伝っているお友達の安藤さんと一緒になってあーだこーだと計画を練っている。
一番楽しみにしているのは恐らく、計画している当人2人だろう。

こんなに楽しみながら計画してもらった企画に乗っかってみるのは、正直心地がよさそうだ。

(写真:ワークショップにて。みんなでヒエ取り)

どこまでもおいしいお米のために手間を惜しまない

「夢はありますか?」の問いに「竹ボカシをつくりたい」と返ってきた。
竹ボカシ?確かに、中川村には竹林がたくさんあり、竹は豊富にある。けれど、大工の技術を活かせそうな竹細工などではなく、ボカシ?そもそも竹ボカシとは何なのだろう?
私は、その真意がわからず「なぜ?」と聞いた。

「竹はイネ科だから、稲と相性がいいんです。
肥料にしたらもっとおいしいお米が作れるようになるから。」

…あぁそうか。坪内さんの頭の中は“大工”ではなく、“農家”なんだ。

本当に、愚直なまでに安心安全な美味しいお米を追求している。

坪内さんの田んぼの特徴は、れんげ農法だけではない。
牛の尿を発酵させ酵素を作りそれを肥料としてみたり、水の浄化作用のある真菰(まこも)を傍らで育ててみたり。

育苗にもこだわっている。
通常、1箱に200gほどの種籾を撒いて育苗するが、坪内さんの育苗は1箱に90gしか撒かない。
そうすると、200g撒いた苗はびっしりと密に生え田植え機で容易に植えられるようになるが、坪内さんの苗だと密な苗にならず、田植え機では上手く植えられない状態になり、手で植え直すことが多くなってしまうという。

では、なぜそんな手間のかかる育苗を…?

答えは当然「おいしいお米のため。」

密になっていない苗はいわば、間引き後の苗。
密になっていない苗は1本1本が太くなり、美味しくなるからだと。

「お米は育苗で8割決まりますから」「大変だけどね」坪内さんと安藤さんは笑いあう。

繰り返す。本当に、愚直なまでに安心安全な美味しいお米を追求している。

神氣満ちる田んぼ“あゆみ農園”

“あゆみ農園”の名前の由来を聞いてみた。
そうしたら、奥様との出会いのお話からして下さった。

奥様との出会いは、東京の“歩く会”だったそう。

「歩くって好きで、子どもの名前にも4人とも『歩』の字を入れたんです」

“あゆみ農園”も、その“歩み”からつけたと坪内さん。

あゆみ農園が手掛ける田んぼの隣に、まだ手付かずの不耕起地が眠っている。
この不耕起地で混植米を作りたいという。

ただでさえ半農半大工で忙しいというのに、まだまだ安心安全でおいしいお米の生産にエネルギーを注ごうとしているのか、と私は正直驚いた。同時に、私にできることは何だろうと、思わず考えを巡らせてしまった。

坪内さんのエネルギーには、そういった自然と人を動かしてしまう力があるのではないか、と思ったが恐らくそうではない。

坪内さんの、お米に対する想いが、お米を食べてくれる人への想いが、坪内さんへ返っていくだけなのだ。

田んぼには、
神社のしめ縄や大相撲の土俵にも使われる、伊那谷にわずかに残る在来種「白毛餅米」、
神事の際に使われる神宿る草「真菰」、
田んぼを前後に挟むアルプスの山々、
傍らを流れる諏訪大社から生じる天竜川。

坪内さんの純粋でまっすぐな歩みを、神様も人も応援せざるを得ない。

(ライター:宮下 愛/Photo:安藤 淳一)

■農家さんについて
昔ながらのれんげ農法で作ったお米
除草剤・化学肥料不使用
品種:コシヒカリ

生産者
あゆみ農園 坪内 一雅
〒399-3801
長野県上伊那郡中川村大草1217-1
090-3209-8160
mail:ayuminouen@gmail.com

■商品について
・準備が整い次第順次発送いたします。
・重量は玄米基準となり、精米後は1割強重量が減りますのでご了承ください。
・お米は色彩選別機にかけていますが、完璧に選別出来る訳ではありません。見た目の悪いお米も入っています。まれに黒っぽいお米や籾付きのお米が残っていることがあります。何卒ご理解いただきますようお願いいたします。
・玄米の場合、少量の籾が混じる場合があります。

■農薬、除草剤不使用
・農薬・除草剤は一切使用していません。
・農薬処理された種子は使用してません。
・種籾温湯殺菌処理 及び 塩水選別
・販売されている、農薬処理された種子から育てられた苗、農薬散布された苗の購入・使用はいたしません。
・緑肥としてれんげを使用しています。
☆遺伝子組み換え種子・ゲノム編集された種子は使用しません。
近年の品種改良技術では雄性不稔という奇形の種親との交配による品種が市場に出ていますが、これらの作為的遺伝的に品種改良された種からの育苗はいたしません。

■自然に寄り添ったお米作りを目指しています
あゆみ農園ではお米の販売はもちろん、昔ながらのお米作りをたくさんの方に体験してもらいたいと考えています。
田んぼ1年間の作業を、イベントを通してたくさんの方にお伝えしたり、教わったりするみんなの自給農園の手本となるといいなと思っています。
日本の農家さんが高齢化とともに次々と米作りを法人にゆだねたり耕作放棄地となっている昨今、耕作放棄された田んぼは草が生い茂り荒れ放題。
景観もさることながら里山文化の代表的な稲作がだんだんと減っていくのは悲しいことです。
稲作文化の継承のためにも、一人でも多くの皆さんにお伝えしたいプロジェクトです。
米作りのノウハウを実際に体験しながら習得でき、自分の手で命を育てる喜びを味わってみましょう!
そんなイベントを来年度はもっとパワーアップしていきたいと思っています。

■商品のお受け取りについて
・お客様がご不在の場合は不在通知でご連絡いたします。お届け日時を再度調整いただき商品をお受け取りください。
・不在通知に記載の連絡先にご連絡いただけない場合や、お客様のご住所が不明の場合には、商品が自動的に当社へ返送されます。
・再送をご希望の方はそのむねご連絡ください。
受け取りができなかった場合も送料は発生し当方で負担しております。
その分の送料のお振込みが確認でき次第、再発送させていただきます。
・再送のご対応は1回に限らせていただきます。なお、お客様のご都合によるキャンセルはできません。
・お客様のご都合により受け取りができなかった場合も、商品代金の返金には応じかねますのでご了承ください。
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ayumi@8-pou.com

☆それでは商品がお手元に届くのを楽しみにお待ちください。