暮らしの中で自然と取り組み始めた自然栽培のお米づくり。自分の心に正直に生きたらこの暮らしになった。
里山ベースハナビという屋号は、何年も前から耳にしていて、私の住んでいる場所から車で45分ほどの差ほど遠くない場所で、「面白いことしてる人がいるよ!』という噂は、何度か耳にしていた。
SNSで見かけるハナビさんの活動は、いつも人が沢山集まり、賑やかそうで楽しそうな香りが漂っていた。いつか、何かのイベントでお邪魔させてもらうきっかけを探っていましたが、今回、念願叶い、八方つながりの取材で行かせていただくことになりました。

鶴田さんの唯一無二のプロフィール
里山ベースハナビのHPの代表プロフィールにはこう記載されている。
「2018年に豊能町の16部屋以上ある巨大な古民家に移住。 全くの未経験からシェアハウスとして運営すべく、色んな人を巻き込みながらDIYにてひたすらと修繕を行う。 DIYしまくった結果、家を建てれるくらいスキルが身について、亀岡市西別院町にシェアハウスをDIYにて建てる。 シェアエコノミーにて里山をアップデートして、人間の可能性に挑戦する仲間を随時募集中!」
オィオィ。「DIY」→「自分で家を建てれるようになる」
・・・本当に??
この「→」のところにどんな物語があるのか半信半疑、興味津々に取材をさせていただいた。
鶴田さんは10年前は東京や大阪市内に、IT企業でエンジニアとして普通にサラリーマンをしていたそうです。そのころに突如起こった身内の病気と、金銭問題。
そこが鶴田さんが生き方について深く考え、生き方を大きく変える分岐点になったそう。
「お金のことをしっかり学んでないと人に迷惑をかける」
「ならばお金のことをちゃんと学ぼう」
そう決めたことでファイナンシャルプランナーの資格をとって、お金に関しての情報や知識の発信を始めたそうです。
「お金の事って、お金にどう「思想」を盛り込むかが大事だと思っている」
と、鶴田さんはおっしゃいます。それはどういう意味でしょうか。
世の中では、お金についての話は「節約の仕方」「投資の仕方」という、「自分の手元にいかに沢山のお金を持っておけるか」を優先するノウハウで溢れているが、お金は使った時にしか価値を発揮しない。通帳に置いておくだけではただの数字でしかない。このお金を「使って価値を生み出す事」がとても大切だ。
「結局、そのお金を使って自分はどうしたいのか、という『問い』と『使い方』が一番大事」と鶴田さんはおっしゃいます。
自分の人生で本当にやりたいことのために使うには、「自分がどう生きたいのか」「何を大切にしたいのか」「何を成したいのか」という自分との対話が必要である。それは薄っぺらい世の中の流行りを真似た生き方ではなく、本当の自分を知り、自分を大切にするが故の心の深いところから出てくる魂からの答えに正直になることではないだろうか。
「あなたはどう生きたいのか」
鶴田さんは、ただのファイナンシャルプランナーではなく、人生を問うファイナンシャルプランナーになっていた。それが鶴田さんにとって、本当にその人に役立つ事だと信じていた。
しかし、固定費・税金・保険・資産形成をまとめて見て、「毎月出ていくお金をどう最適化するか」を提案する中で、「住居費を抑えたら随分変わるのに・・」と感じても、そこは踏み切れない人が多かったそう。
どうしてもクライアントが動かせない部分が住居費だった。
そこからインスピレーションを得て、鶴田さんはシェアハウスをするきっかけになった。
シェアハウスに住めば、住居費がかなり節約できる。そのおかげでお金に自由度が増したら、もっと自分の本当にやりたいことが出来る。お金を価値あることに使える。
そう感じたそうだ。
そうこうしているうちに、大阪の豊能町という田舎にシェアハウスをするにはぴったりの16部屋もある大きな古民家を借りれることになり、街から田舎暮らしへの第一歩を踏み出した。
田舎暮らしの始まりは、ノリと勢いでスタートしたのだった。
実は鶴田さんが「人の成長に関わりたい」というのは、深い意味があって、
「自分の人生に嘘をつかないで挑戦し続ける人であってほしい」という思いがそこにはある。
それは、身内の金銭問題の体験から鶴田さんの心の中から湧いてきた自分への決意でもあり、世の中の人々への思いでもあるのではないかと思う。
その体験は想像するに人生の中で相当なインパクトがあったのだろう。しかし、そのおかげで自身の人生を深く考えるきっかけになり、今の鶴田さんを形成した出来事であったことは間違いない。今振り返ると、万事塞翁が馬なのだろう。
その後、縁あって京都府亀岡市の犬甘野に移り住んできて、今度は一からシェアハウスを建てることになった。
「いろんな家を解体したり、リフォームをしているうちに『一から立てれるんじゃないか?』と思ってやってみたら・・・できた。」
と簡単におっしゃいますが(笑)。いやいや、誰でもできないことを、夢中になって研究して職人の域までやってしまわれるところが、鶴田さんの面白いところ。「自立する」「チャレンジしてみる」ことを一番に大切にされている鶴田さんが、家を建てることもやってみた結果、できたのでしょうが、相当能力が高い方なのだろうと思います。
しかしこういうことも、お金で買えない娯楽と思っていらっしゃるようで、仕事なのか遊びなのか、わからない狭間で、何もない田舎に一から何かを創造していく過程が、楽しくて仕方ない方なのだろうな、と、インタビューしていて感じました。

(写真:更地の上に基礎から建てたシェアハウス)

(写真:外観)

外の光をふんだんに取り入れる大きな窓が開放的
デザインにもセンスが感じられます。

天井には大きな梁。
漆喰で塗られた壁と、木の温もりを感じる内装に癒される〜

家を一から建てるなんて、男のロマンじゃないですか〜!
「自分で試行錯誤していく。答えのない道を、自分で答えを作っていく過程がたまらなく楽しい。AIは答えを出してくれるから、答えがあるものをやっていてはダメなんだと思う」
と、鶴田さんはおっしゃいます。
人生の根幹に流れている深い思想も会話の中で垣間見れました。

鶏も飼ってらっしゃる。卵も自給。憧れますね!
米作りをすることになったきっかけ
田舎に暮らすようになって8年半。
鶴田さんの生活圏には、いつも当たり前のように田んぼの風景がありました。
けれど、お米づくりを始めたのは2023年(3年前)から。
それまでも「いつか自分もやることになるんだろうな〜」とは思っていたそうですが、当時はリフォームの仕事がメインで、なかなかお米づくりにまで手を広げる余裕はありませんでした。
そんな鶴田さんがお米づくりを始めるきっかけになったのが、豊能から亀岡への移住。
空き家再生の一環として購入した物件に、3反の田んぼがついてきたことでした。

それがきっかけで始まったお米づくりですが、実際に田んぼに関わるようになって、見えてきたものがありました。
お米をつくることは、単に食べるものを生産するだけではありません。
田んぼを耕し、稲を育てることは、地域の景観を守ることにもつながっています。
そしてもう一つ、大きいのが「人とのつながり」です。
里山では、田んぼは一人で完結するものではありません。
水路を共有し、同じ地域で田んぼを営むからこそ、
「なあ、あんたのところ、いつまで水引くんや?」
「今年の稲刈りは、いつ頃するんや?」
そんな何気ない会話が生まれます。
一見すると、田んぼの作業に関するちょっとした情報交換。
でも、その背景には「同じ水を使い、同じ季節の中で米をつくっている」という、地域で暮らす者同士の共通感覚があります。
田んぼを通して交わされる情報や会話は、単なる連絡事項ではなく、「ここで一緒に暮らしている」という共同意識を育てるきっかけにもなっているのです。
田んぼは、作物を育てる場所であると同時に、人と人との関係を育てる場所でもある。鶴田さんのお米づくりは、そんな里山の暮らしの一面を、あらためて教えてくれます。

今年で3年目の自然栽培の田んぼ。
こうやって里山でお米づくりをしてくださる移住者の方が、
先人が守ってきた田んぼを、豊に実らせてくれる。
ありがたいことです。

(写真:自然栽培 いのちの壱)
「自分はどう生きたいのか」。
その問いに対する答えの集大成が、鶴田さんの暮らしの中に、ふんだんに感じ取れる形となって現れていました。
31歳という若さで、街の暮らしから田舎へと、生きる拠点を移した鶴田さん。その背景には、持て余すほどの創造性や、「自分の手で何かを生み出したい」という思いがあったのではないかと、私は想像します。
家も一から建ててしまう。
お米づくりも、自分で試行錯誤しながらやってしまう。
そんな姿を見ていると、「本当は、私たちもできるのではないか」と思わされます。
田舎に住んでいると、昔は百姓をしながら大工もしていたとか、身の回りのことは大概、自分の手でやっていた、という話をよく聞きます。
けれど、資本主義経済の中で分業化が進み、「できないことは、お金を払って誰かにやってもらう」という暮らしが当たり前になっていくにつれて、私たちは、自分の手を使って暮らしをつくる力を、少しずつ失ってきました。
もちろん、分業には大きな意味があります。自分にはできないことを誰かに任せることで、社会はより便利になり、それぞれが得意なことに力を注ぐこともできます。
一方で、暮らしの中にあることを、自分でやってみる。
土に触れ、作物を育て、家を直し、必要なものを自分でつくってみる。
そうすることで、もともと自分の中にあった能力や感覚、生きる力をもう一度取り戻していくこともできるのではないでしょうか。
鶴田さんにとって、「自分でつくらなければ何もない場所」である田舎は、そんな力を存分に発揮できる場所だったのかもしれません。
そして、鶴田さんはこう話してくれました。
「田舎暮らしは、誰でもできるものじゃないと思う。でも、やりたいと思った人は、ノリと勢いでなんとかなるから、ぜひ自分の人生に挑戦してみてほしい」
その言葉には、これまで実際に自分の手で暮らしをつくってきた人だからこその、説得力がありました。

今回、鶴田さんが作ったお米を購入して帰ってきました。
無肥料・無農薬の自然栽培米です。
早速、「ハッピーヒル」のおこわ米と、「いのちの壱」という品種のお米を炊いてみました。
私は以前から、お米には、それを作った人のエネルギーが入るのではないかと思っています。
だからなのか、鶴田さんのお米を食べたとき、優しく、それでいてしっかりと体にエネルギーを与えてくれるような、逞しさを感じました。
土に触れ、自分の手で暮らしをつくり、迷いながらも前へ進んできた人。
その生き方が、お米という形になって、私の胃袋まで届いたような気がしました。

美味しくてパクパク食べてしまいました。
「名は体を表す」とは、よく言ったものです。
勇気を持って、自分の人生を切り拓いてきた鶴田さん。
その鶴田さんが作ったお米から、私はたくさんの「前に進む勇気」をいただきました。
私の住む古民家も、床の張り替えを工務店にお願いしようと思っていましたが、鶴田さんとお話しした後に、「自分でやってみたい!」という気持ちがムクムクと湧いてきたことに驚きました。
(ライター:南 薫)
■農家さんについて
里山ベースハナビ
京都府亀岡市西別院町
■商品について
※現在、石貫機を備えていない為、白米の販売のみとなります
●品種:
「いのちの壱」
「旭」
●育苗期間中
・農薬不使用
・種籾温湯殺菌処理
・育苗土は市販の培土を使用
●栽培期間中
・農薬不使用
・化学肥料不使用
・除草剤不使用
●特徴
・京都府で一番標高の高い郵便局がある地域の美味しい水で育ててます
・登熟期を寒暖差のある9月~10月に合わせる栽培方法で、美味しいお米を作ってます
・水分量を15.5%を目標に乾燥している為、お米の甘さが十分に感じる事が出来ます
・価格を抑える為に色彩選別機はかけてません。まれに黒っぽいお米や籾付きのお米が残っていることがあります
・里山ベースハナビと言うシェアハウスの皆で育ててます
■発送商品のお受け取りについて
・発送完了のご連絡は、配送業者の「お届け通知」にてお知らせいたします。配送業者からのメールを受け取れるように、 お客さまご自身で設定をお願いいたします。
・お客さまがご不在の場合は不在通知でご連絡いたします。お届け日時を再度調整いただき、商品をお受け取りください。
・不在通知に記載の連絡先にご連絡いただけない場合や、お客さまのご住所が不明の場合には、商品が自動的に当社へ返送されます。
・再送をご希望の方は、そのむねご連絡ください。受け取りができなかった場合も送料は発生し、当方で負担しております。その分の送料のお振込みが確認でき次第、再発送させていただきます。
・再送のご対応は1回に限らせていただきます。なお、お客さまのご都合によるキャンセルはできません。
・お客さまのご都合により受け取りができなかった場合も、商品代金の返金には応じかねますのでご了承ください。
■返品・交換について
不良品以外のお客さまのご都合によるご返品・交換は出来ませんのでご了承ください。
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